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KiwiSDR Galileo対応 [GNSS]

KiwiSDRはオープンソフトのSDR受信機で、かなり頻繁にソフトが更新されていますが、ここ1ヵ月くらいはちょっと停滞していました。本日、久しぶりにバージョンアップされ、大きな機能追加がありました。GPS受信機が新たにGalileoに対応し、GPS受信画面の情報も増えました。Galileo対応は簡単ではなく、かなり大変だったようで、そのあたりの経緯は下記のフォーラムで議論されています。
KiwiSDR Discussion: GPS: Galileo reception possible on Kiwi?
GPS受信機のトラッキングチャンネル12個のうち、4個がGalileo専用として割り当てられています。(残り8個がGPS/QZSS)
画面の上側4チャンネル("E"の表示)がGalileo専用となります。また、画面右側に表示される情報の種類が増えています。

(1) 受信レベル(RSSI)バーグラフ
KiwiSDR_Galileo_RSSI_20180418_.jpg

(2) スカイプロット(Az/El)
KiwiSDR_Galileo_AzEl_20180418_.jpg

(3) 測位精度マップ (新規追加)
KiwiSDR_Galileo_Pos_20180418_.jpg
Galileoを含む場合と除外した場合の位置精度が表示されています。

(4) 復調シンボル波形(IQ直交座標)
KiwiSDR_Galileo_IQ_20180418_.jpg

(5) Googleマップ表示 (新規追加)
KiwiSDR_Galileo_Map_20180418_.jpg
マーク緑色がGPS/QZSSのみで測位した場合、赤色がALL(GPS/QZSS + Galileo)、黄色がGalileoのみの場合です。Galileoだけだとかなりオフセットしてますね。
開発者曰く、今回はとりあえずの実装ということで、性能的にはまだ不十分で改善の余地があるとのことです。更なる改善に期待しています。

ところで、ちょっと困った問題が…。今回のGalileo対応で4チャンネルが割り当てられて空きチャンネル数が減ってしまったので、みちびき(QZSS)を受信できる確率がかなり少なくなってしまいました。一般的なGPS受信機からすると、トラッキングチャンネルが12個だけというのはかなり少ないです。まあ、もともとのソフトのベースがGPS(Navstar)専用プラットフォームなので、そこにQZSSとGalileoを追加すること自体にちょっと無理があります。チャンネル数を増やしてもらいたいところですが、KiwiSDRの設計思想としてかなり低コストをねらったということなので、FPGAのリソース的に難しいのかもしれません。
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RTL-SDRでGPS/QZSS受信 [GNSS]

KiwiSDRはHF帯受信機とGPS受信機の2システム構成ですが、メインはHF帯のほうで、GPSのほうはメインを補助するためのサブ受信機の扱いです。したがって、必要最小限の機能しか無く、得られる情報はとにかく下の絵の画面情報だけです。ところが、市販受信機で唯一、みちびき3号機(QZS-3 PRN:199)が受信できるというレアな機能があるため、このブログで何度もご紹介しています。
kiwiSDR_GPS_20180406_.jpg
この画面を連日ながめているのもちょっと飽きてきたので、他に何かQZS-3を受信する方法は無いものか、と考えて、そういえばGNSS専用のSDRソフトウェアがあることを思い出しました。それが「GNSS-SDRLIB v2.0 Beta」です。早稲田大学の鈴木先生が開発されたオープンソフトウェアで、対応しているハードウェアはRTL-SDRやbladeRFなどです。以前に、海老沼先生高須先生もRTL-SDRドングルを使って受信を試されていたことを思い出し、私も初学者の腕試しということでやってみることにしました。
DSC_0091_.jpg
ハード構成はこんな感じ。受信機はSHAFT CORPORATIONで購入したRTL-SDRドングル(R820T2+RTL2832U・TCXO換装品)です。チューナーチップR820T2がディスコンということで、もう売ってないようです。あと、GPSアンテナに電源を供給する必要があるので、先日購入した3.3Vバイアスティーを受信機入力に挿入します。

次に、ソフトGNSS-SDRLIBの準備です。ここで大きな壁がありました。実は、このソフトは最後に更新されたのが3年ほど前で、みちびき(QZSS)4機体制にはまだ対応できていません。いま受信できるのはみちびき初号機(QZS-1 PRN:193)だけです。したがって、追加された3機を受信するためには、ソフトを修正する必要があります。ソースコードもろくに読めないスキルの私でしたが、関係ありそうな部分をヤマカンwで片っ端から修正し、Microsoft Visual Studio Express 2013でビルドしてみたところ、ラッキーなことに特にエラーが出ることなくビルドできてしまいました。関係しているソースコードがあまり多くなかったのが幸いしました。
GNSS-SDRLIB.JPG
上の絵が修正後のソフト画面です。オリジナル版では「QZSS」のところが「Q01」(PRN:193)しかありませんでしたが、自力でQ02(PRN:194)・Q03(PRN:199)・Q04(PRN:195)を追加しました。
ここまで、ハードとソフトが何をやっているかを簡単に書くとこんな感じ。
RTL-SDRドングル:
(1)受信した衛星電波(1575.42MHz)をベースバンド信号(2.048MHz)に変換
GNSS-SDRLIB:
(2)ベースバンド信号を相関器で捕捉(acquisition)して各個別衛星の信号に分離
(3)分離後の信号に乗っている航法データをデコード
(4)航法データをRTCMフォーマットに整形し、ネットワークへストリーム出力

この後は、RTCMフォーマットのデータを扱うことができる測位ソフトを別途準備します。高須先生の「RTKLIB」を使用します。ここまでの手順は、上述した高須先生の日記・備忘録にまとめられています。

さて、GPSとQZSSを受信した結果が以下の絵になります。
GNSS-SDRLIB_RTKLIB_20180414_.jpg
予想以上にうまく受信できているように見えます。使っている型落ちのノートPCではちょっと処理が重たかったので、上の絵ではGPSの受信対象数を絞っています。SNRは30dB前後ぐらいでやや悪いものの、航法データは正常にデコードしており、普通に単独測位(SINGLE)に成功してしまいました。画面右下の相関波形はみちびき4機のものですが、それなりにはっきりと山が見えて相関が取れているのがわかります。J01・J02・J03がそれぞれQZS-1・QZS-2・QZS-4に相当し、J07がQZS-3に当たります。すなわち、みちびき3号機の受信に成功したことになります。ただし、アラートフラグが付いているので測位計算の対象にはできません。
RTKNAVI_GNSS-SDRLIB_20180414_.jpg
上の絵は、GPSとQZSSの衛星をすべて受信対象にしたときのRTKNAVI画面です。QZSS4機すべてとGPSを合わせて15機の衛星を受信し、問題なく単独測位ができています。この中にみちびき3号機(QZS-3 J07)が混じっているというのがうれしいですね。当初の目的達成です。予想以上の結果にビックリです。
本当は、RTL-SDRではなくて、手持ちのRSP1Aなど、もっと性能の良いSDR受信機で試してみたいところではありますが、残念ながら私にはこれ以上のソフト修正ができないので、ここでいったん打ち止めとなります。
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1アマ受験 [その他]

突然ですが、本日、国家試験を受験してきました。
1アマ = 第1級アマチュア無線技士です。
もともと、BCLを中断していた20代の頃に、アマチュア無線を始めようと4アマを取ったんですが、ろくに運用しないまま仕事が忙しくなり、断念してました。その後、アラフォーになってBCLを再開すると同時に、再度ハムにカムバックしようと3アマを取り、その勢いで無線関係のプロ資格も芋づる式にいろいろと取りまくりました。この頃は資格取得に燃えてましたねえ。
ところが、今度はBCLのほうが面白くなってしまい、またしてもハムのほうがおろそかになってしまいました。どうやら、自分の性格とかライフスタイル的に、BCLのほうが向いているようです。
そして今回の1アマ受験も、カムバック・ハムをもくろんだわけではなく、単純に10年前の資格取得に燃えてた時期に取り残していたものを取りに行く、というのがメインの目的です。高い受験料まで払ってそれに何の意味があるんだ、と言われるとちょっと弱りますねw。まあ、自己満足の世界です。コンプリートしてない気持ち悪さを解消したいだけなのかもしれません。
試験勉強のほうですが、やはり仕事のほうが忙しくて、1アマの過去問題集1冊をひとさらいしただけになってしまいました。会社帰りの通勤電車の中で勉強してました。あとは自分の地力で勝負です。まあなんとかなるさ、という軽いノリで…

試験会場は、てっきり晴海の江間忠ビルかと思ってたら、有明の東京ファッションタウン(TFT)ビルになりました。10年前に受けた1陸技も同じところでした。
DSC_0090_.jpg
こちらはすぐ近くにある東京ビッグサイトの遠景。ついでに撮りました。
DSC_0089_.jpg

受験会場の部屋はおそらくひとつだけだったと思いますが、50人弱くらいの受験者がいました。年齢層は様々ですね。さすがに10代っぽいひとは見かけませんでした。女性も2名ほどいました。
試験科目は法規と無線工学。1科目2時間半というのはけっこう疲れますね。1時間後に途中退出可能になり、大部分の人が途中で抜けていきました。私は無線工学で結構ネバリましたが、それでも2時間で抜けました。

そして、かんじんの出来具合ですが…まあー、たぶんなんとか大丈夫だと思います。でも、家に帰って軽く確認してみたら、すでに3問くらいアウト確定でガッカリ。30問のうち9問までは間違えてもOKのはずなので、なんとかイケそうな感触です。
合否についてはまた後日書きます。受かってても落ちててもw

(2018.4.10 追記)
本日、公式解答がアップされたので自己採点してみたところ、ギリギリ合格の見込みとなりました。無線工学でケアレスミスを3問もやらかしてしまい、かなりのヒヤヒヤもんでした。あと1問間違えていたらアウト。いや~助かりました。合格発表は4/25。
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北斗(Beidou)対応GNSSアンテナ [GNSS]

電子ホビー用小物を売っている海外通販サイト(中国系?)を見ていたら、安いGPSアンテナをたまたま見つけたので、試しに購入してみました。日本国内では珍しいBeidou対応のGNSSアンテナです。4.9ドル(約520円)。サイトでは商品のタイトルがビミョーに間違っていますがw、確かにGNSSのアンテナでした。
DSC_0084_.jpg
日本国内で売られている安いパッチアンテナは、ほとんどが中心周波数1575MHzなので、アメリカのGPS(L1)以外の測位衛星システムは正式対応しておらず受信しにくいのですが、このアンテナは中心周波数が1568MHzで、アメリカのGPSに加えて中国のBeidou(B1)の周波数1561MHzにも対応しているようです。おそらくフィルタも広帯域になっているものと思われます。そのせいか、普通のGPSパッチアンテナよりサイズが一回り大きくなっています。
DSC_0087_.jpg
これだけだと、送料のほうが高くついてしまうので、ついでに下記のものも購入しました。GPS用のフィルタ付きバイアスTボード2種(5V用、3.3V用)と、さらにオマケでLF帯から2GHzまで対応のローノイズアンプ(LNA)も付けました。ついでとかオマケのほうが値段が高い…w
DSC_0086_.jpg
ではアンテナを使ってみます。100円ショップで買ってきた、なべのフタをグランドプレーン替わりにしてくっ付けて、家の軒先に配置しました。これでもう、GNSSアンテナだけで3コも4コも並んだ状態になってますw
DSC_0088_.jpg
受信モジュールNEO-M8T(u-blox)で受信してみました。Beidouは5機ぐらい受信できています。今までのGPSアンテナではBeidouはC/Nが10~20dBと低かったのですが、20dB台まで上がってきました。約10dBの改善です。他のGPSとかGalileoについても数dBくらい改善しているようです。
u-center_Beidou_20180331_.jpg
今まで持っていたGPSアンテナの中で、意外にも最も良い性能が出てしまいました。でも値段は一番安い…これはイイ買い物だったかもしれません。ひょうたんからコマが出ました。
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みちびき3号機(QZS-3)復活?(3) [GNSS]

3/9に書いた記事以来、またしばらく受信できない状態が続いていた「みちびき3号機」(QZS-3:PRN199)ですが、今日になって再び受信できるようになっていました。常時モニタしているわけではないので、いつからなのか正確にはわかりませんが、およそ3週間ぶりの受信となります。KiwiSDR_QZSS_20180331_.jpg
受信レベル(RSSI)が非常に低く、なかなか正常にデコードできない状態です。アラートフラグも点いたり消えたりしてどちらがホントなのかよくわかりません。ようやく採取できたのが上の絵です。
衛星の電波そのものは実は常時出ているのかもしれませんが、これだけ弱いと自宅の貧弱なアンテナ環境ではなかなか厳しいものがあります。1000円の安いパッチアンテナを金属板に乗せて家の軒先に配置しているだけの環境です。もうちょっと性能の良い本格的なアンテナにすれば良いのでしょうが、これだけのために散財するのも…という感じです、はい。
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Airspy HF+ が来た [受信機]

いま人気のSDR受信機「Airspy HF+」を入手しました。
「性能が良い上にコスパも良い」とのうわさで、以前からずっと気になっていたんですが、こちらのkerokeronyororoさんの記事を見て背中を押され、ついにポチッてしまいました。コスパ良いとは言っても、ローエンドのSDR受信機としてはちょっと高めのお値段です。品薄だとの話でしたが、タイミング良く在庫が残っており、ポチッてから60時間後にはもう届いてしまいました。
DSC_0082_.jpg
本体とUSBケーブルだけ、というなんともシンプルな構成。紙のマニュアルなどは付属していません。
DSC_0083_.jpg
本体は薄くて小さいです。ひと昔前のiPhoneをさらに小さくした感じ。しかし、持ってみるとズッシリ重い。文鎮になりそうな重さです。メタルダイキャスト製の筐体で、ライバル機のRSP2/RSP1A(プラスチック筐体)と比べると、見た目に高級感があります。この筐体にコストを掛けたようですね。入力端子はSMAコネクタが2個ありますが、HF帯用とVHF帯用で分かれています。
PCと接続して動かしてみます。ドライバのインストール等は不要ですぐに使えます。とりあえず推奨ソフトの「SDR#」で夕方の常連局(9765kHz RNZ Pacific)を聞いてみました。
AirspyHFplus_20180321_1.JPG
始めの印象として、音質はかなり良く聞きやすい感じがしました。ただし、SDR特有のキンキンと硬い乾いた音です。ここ最近はKiwiSDRの柔らかい優しい音に慣れていたので、最初はちょっと違和感がありましたが、徐々に慣れてきました。
ノイズリダクションの機能がIF側とAF側で2通りあるので、それをうまく調整していくと低ノイズになり、キンキン感も減るのでさらに聞きやすくなります。これはなかなかイイ感じです。
また、ファームウェアのバージョンがかなり古いままだったので、最新版(R1.6.4)に更新しました。するとAGCやアンプゲインに関するパラメータが自分でいじれるようになりました。
後は、弱い局を聞いてみて受信感度や多信号特性はどんな性能なのかが気になりますね。また後ほどじっくり聞きこんでみることにします。

「SDR#」以外のソフトでも動かしてみました。正式サポートしている「HDSDR」でもExtIOファイルを使用すると問題なく動きました。数日前にリリースされた最新バージョン(Ver.2.76a)です。個人的にはSDR#よりもなじみがあるのでHDSDRを常時使いたいところですが、ノイズリダクションの機能がちょっと物足りないのが難点です。
HDSDR_20180321_.JPG
さらに、未サポートですが「SDRuno」のExtIO版(Rel.1.06)も動きました。ただし、ExtIO版はすでに開発が停止されているので、古めのバージョンになります。まあ、今となってはライバル関係にある両者ですから仕方ないところですね。
SDRuno_20180321.JPG
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スモールループアンテナ(2) フラフープループ製作 [アンテナ]

前回2/24の記事で各種ループエレメントの比較をしましたが、その続編です。
かねてから、ループ面積的にもインダクタンス的にも最も有利である円形ループを作ってみたいと思っていました。世のアマチュア無線やBCLの諸OM方々は、マグネティックループアンテナ(MLA)と称して、アルミや銅のパイプ・フラットバーを器用に曲げて製作しておられますが、残念ながら私にはそのようなスキルも道具もありません。ホームセンターで買ってきた短いアルミパイプをつなぎ合わせて三角形ループにするのが精いっぱいでした。
なんとかお手軽に円形ループを作れないものかと、以前からネタとしてあたためていた、市販のフラフープを利用した円形ループを試しに作ってみることにしました。
市販の安いフラフープはポリエチレン製で中が中空になっているので、そこにアルミ線を通してエレメントとします。
DSC_0077_.jpg
100円ショップでホビー工作用のこんなアルミワイヤーを見つけました。直径2mmと3mmのものです。もっと太いほうが性能的には有利ですが、まあしょうがないか。
DSC_0079_.jpg
続いて、本題のフラフープ。100円ショップにもあるとの情報が事前にあったのですが、地元の100円ショップには置いてありませんでした。しょうがないので同じ建物内のメガド〇キホーテで購入しました。直径80センチで、16個のパーツをつなぎ合わせて作るやつです。パーツの穴が片側だけ貫通していないタイプだったので、1つ1つハンドドリルで穴を開ける作業が必要になりました。地味に時間がかかってメンドクサイ…
穴を開けた後は、アルミワイヤーを中に通しながら組み立てて輪っかにしていきます。アルミワイヤーが微妙に短くて、寸足らずになってしまったのですが、リード引き出し用のビニール線を長めにすることで帳尻を合わせました。
DSC_0075_.jpg
途中の写真を撮るのを忘れてしまったので、いきなり完成後の絵です。こんなふうに設置しました。16Φの塩ビパイプのジョイントパーツと相性が良くてスッポリとはまる太さでした。これは使える…
設置する前に、前回と同様、ループエレメントのインピーダンスを測定しました。
Hula-Hoop_loop.JPG
緑色の線がリアクタンスです。誘導性から容量性への変化点である自己共振周波数が18MHz付近です。前回の三角形ループが16MHz付近だったので上がっています。周囲長が短くなったぶんだけ上がったのだと思われます。(円形:約2.5m 三角形:3m)
インダクタンスの部分を抜き出したグラフが下の図です。前回のグラフに追記して各種ループエレメントを比較します。
ループ並列インダクタンス_new.jpg
前回同様、5MHzを例にした具体的なインダクタンス値は以下のとおりです。
(1) 三角形ループ (ビニール線):4.52 [μH]
(2) 三角形ループ(アルミパイプ):3.59 [μH]
(3) 正方形ループ(アルミパイプ):5.24 [μH]
(4) フラフープループ(アルミ線):3.17 [μH]
前回最も低かった三角形ループ(アルミパイプ)をかわして、わずかながらフラフープ円形ループのインダクタンスが下回りました。したがって今までの中で最良、ということになります。これも周囲長が短くなったことが有利に働いたことになるかと思われます。
続いて、実際の受信信号の比較です。以下のような2つの組合せのアンテナを並べて設置し、アンテナ切替器で切替えながら了解度を比較しました。
(A) 三角形ループ(アルミパイプ) + BCL-LOOP10
(B) フラフープ円形ループ(アルミ線) + BCL-LOOP13 rev2.0

深夜の5MHz帯を聞きました。(A)(B)ともに聴感上は非常に良好で、大きな差は無くほぼ互角な感じです。ノイズフロアはわずかに(B)の円形ループのほうが低い(と言っても1~2dBの差)です。ただ、了解度については(A)の三角形ループのほうが良い気がしました。(B)から(A)に切り替えた瞬間にググッと信号が持ち上がる感触があります。とは言っても本当にわずかな差です。
ここまで来ると、ループエレメントの差以外にアンプのゲイン差とか設置場所のわずかな条件の違いなどが加味されてくるので、本当の姿はよくわからなくなってきます。評価環境の限界ですね。
3月4日 AM2:30ごろ バンド全体
Hula-Hoop_ALL.JPG
3月4日 AM2:30ごろ 4970kHz AIR Shillong局 終了間際
Hula-Hoop_4970kHz.JPG
ただ、確実に言えるのは、100円ショップ等で材料をそろえたフラフープループアンテナでも十分に実用になる、ということです。これは自分的には大きな収穫です。
今後は、フラフープループをもうひとつ作り、ループエレメントの並列化をやってみたいと思います。
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みちびき3号機(QZS-3)復活?(2) [GNSS]

昨日の続報です。今日になってみちびき3号機(QZS-3)が正常受信できるようになりました。
今の受信画面を見ると、受信レベル(RSSI)が上がって、航法データ(subframe1~5)がすべてデコードできています。ただし、アラートフラグ("A"のマーク)が付いています。衛星位置(az/el)が判明し、スカイプロットに正常表示されています。
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180309.JPG
約1か月ぶりにみちびき4機同時受信ができました。3号機の完全復活が期待できそうです。
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みちびき3号機(QZS-3)復活? [GNSS]

4月からの正式運用開始予定をコッソリと11月に延期してしまった準天頂衛星システム(QZSS)ですが、以前の記事で書いたように、みちびき3号機(QZS-3)の信号が2月9日を最後にずっと止まったままでした。この間、管轄している内閣府からは何もアナウンスはありません。いくら試験サービス中であるとは言え、なんかカンジわるい…

そんな中、数日前にQZS-3の電波が復帰しているとの情報が入り、KiwiSDRで確認したところ、確かにQZS-3(PRN199)がなんとか受信できていました。
しかし、信号の品質が悪いのか、信号の中身(航法データ)はまったく復調できず、スカイプロットマップにも衛星の位置が表示されません。信号レベルも非常に低いので、捕捉(aquisition)するだけで精一杯の状態です。まったく受信できない状態からは進歩したものの、深刻な状況はまだ続いているようです。
3月6日(火)
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180306.JPG
3月7日(水)
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180307.JPG
3月8日(木)
KiwiSDR_QZSS_PRN199_20180308.JPG
今朝(3/8)になって、さらに少しだけ状況が改善したらしく、一度データが正常にデコードできた痕跡が残っていました。上の画面をキャプチャした時にはデコードできていませんが、スカイプロットに衛星の位置が出ているので、この時間以前のどこかのタイミングで正常受信できていたようです。
ただ、証拠保全できたのはこの1枚だけで、これ以降はまたまったくデコードできない状態が続いています。関係者が懸命のリカバリに苦労している状況なんだろうなと推測しますが、無事に復活することをお祈りします。

実はいま、みちびきの信号を4機ともすべて受信できる市販受信機はKiwiSDR以外には存在しないと思われます。KiwiSDRをお持ちの方、GPS受信のほうもちょっと気にしてみると、また違った楽しみが広がるかもしれません。
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スモールループアンテナ(1) エレメント比較 [アンテナ]

我が家での中短波帯受信環境をさらに改善しようと、いま主力で使っているマグネティックループアンテナについて調べ始めました。すでにいろいろな先人たちが研究しているようで、ありがたいことにその偉大な方たちの書いた様々な文献をネット上で読むことができます。ここ数週間、その文献やWebサイトを読み漁ってみて、ちょっともうお腹いっぱいになってきましたが、このアンテナの性質・特徴みたいなものが、おぼろげながら理解できるようになってきました。
その結果を書くだけでもかなり長くなりそうなので、それはまた別の機会にしておいて、とりあえず2例だけ参考URLリンクを貼っておきます。
Wideband Small Receiving Loop Simplified
WSMLのループ・インダクタンス特性と S/L比。
いろいろ読んできて、「マグネティックループアンテナ」と称するのは少し語弊があることに気付いたので、以後は「スモールループアンテナ」と呼ぶことにします。

今回はループエレメントについていろいろな考察・実験をしてみました。
このアンテナの基本動作は「ループの中を通過する電磁波の磁界成分をピックアップして誘導電流を発生させる」ことです。したがって、受信感度を良くするためには「少ない磁界成分(磁束)でより多くの電流を誘起させる」ようなループが必要となります。そこで、以下の重要な関係式が登場します。
I_LOOP_S_L.jpg
「ループの誘起電流:I はループの面積:S に比例し、また、ループのインダクタンス:L に反比例する」ということになります。
したがって、誘起電流を大きくするためには
(A)「ループ面積を大きくする」もしくは
(B)「ループのインダクタンスを小さくする」ことが求められます。
ただし、この2つは相反する事象なので、(A)(B)を同時に実現するのは単純には難しいことです。面積を大きくしようとすると、ループの長さ(周囲長)も伸びてしまうので、結果的にインダクタンスが増えてしまいます。その辺は、すでに世の中のすごい人たちがあの手この手の絶妙なアイデアで工夫しており、ある一定の対策というか結論が出ているようです。

とりあえず、できる範囲で自分でもいろいろと試してみることにしました。
ここでは、ループエレメントの形状・材質を変えてインピーダンスを測定し、実際の受信も行って比較してみました。

(1) 三角形ループ(ビニール線)
これまで長いこと現役で使ってきたエレメントです。ホームセンターでアース線として売ってるビニール線(VSF 1.25mm^2)を長さ1メートルの塩ビパイプに通して固定したものです。
DSC_0067_.jpg
(2) 三角形ループ(アルミパイプ)
最近製作して別の記事でも登場しているアルミパイプのループです。1メートル長・15ミリ径の中空パイプをステン金具でつないで正三角形にしています。
DSC_0068_.jpg
(3) 正方形ループ(アルミパイプ)
さっきの(2)三角形ループにもう1辺足して正方形にしています。写真は実際の仮設置後のものですが、大地に対して45度傾けてるので、見た目は「ひし形」です。
DSC_0071_.jpg

まずは、それぞれのループ面積を計算しておきます。それぞれ1辺1メートルなので、
正三角形:(1/2)*(底辺)*(高さ)=(1/2)*(1)*(1 *(1/2)*√3)=√3/4=0.433 m^2
正方形:(1辺)*(1辺) = 1.000 m^2
となります。したがって、冒頭の関係式から考えると、面積としては正方形のほうが4/√3 = 2.31倍だけ有利になるはずです。

次に、インピーダンス測定の結果です。
測定器は以前の記事で紹介したインピーダンスアナライザ AA-30.ZEROです。
青線が|Z|:インピーダンス、赤線がR:抵抗成分、緑線がX:リアクタンス成分です。(Z = R + jX、|Z| = √(R^2 + X^2)

(1) 三角形ループ(ビニール線)
ΔLOOP_ビニール線_Z_R_X.JPG
(2) 三角形ループ(アルミパイプ)
ΔLOOP_アルミパイプ_Z_R_X.JPG
(3) 正方形ループ(アルミパイプ)
◇LOOP_アルミパイプ_Z_R_X.JPG
これを見ると、(1)は15MHz付近、(2)は16MHz付近、(3)は13MHz付近で緑色のリアクタンスが大きく変化しています。これが「自己共振周波数」で、この周波数より下では誘導性リアクタンス、上では容量性リアクタンスを示す結果になっています。ということは、磁界成分をピックアップする「マグネティックループ」として動作するのは、実はこの周波数以下だけということになります。自己共振周波数が意外と低いところにあるというのが新しい発見でした。

上の絵だとごちゃごちゃして見にくいので、誘導性リアクタンス(インダクタンス)の部分だけ抜き出し、直列→並列変換したのが下のグラフです。
ループ並列インダクタンス.jpg
これを見ると、インダクタンス値は全帯域で (2) < (1) < (3)の順に小さくなっていることがわかります。グラフにして視覚的にみると一目瞭然ですね。
具体的な数値を書くと、例えば5MHzでは
(1) 三角形ループ (ビニール線):4.52 [μH]
(2) 三角形ループ(アルミパイプ):3.59 [μH]
(3) 正方形ループ(アルミパイプ):5.24 [μH]
となっています。このことから、インダクタンスの観点では
・ビニール線とアルミパイプではアルミパイプのほうが4.52/3.59 = 1.26倍有利
・三角形と正方形では三角形のほうが5.24/3.59 = 1.46倍有利
ということが言えます。

ということは、先ほどの面積の観点との合わせ技で誘起電流の優劣を考えると、三角形ループよりも正方形ループのほうがが2.31/1.46 = 1.58倍だけ有利になりそうです。
最終的に、受信感度は良い順に(3) → (2) → (1)というふうに予想できますね。

では、実際にKiwiSDRにそれぞれのアンテナエレメントをつないで受信した結果を以下に示します。エレメントの交換の都合とかローカルノイズ発生の関係ですべて同じ日にはできなかったのですが、夜間の5MHz帯で信号が出ていない周波数を選んでノイズフロアレベルを測定しました。(NarrowAM 帯域幅5kHz)
アンプはBCL-LOOP13re2.0を使用しています。
(1) 三角形ループ (ビニール線):-110dBm
(2) 三角形ループ(アルミパイプ):-113dBm
(3) 正方形ループ(アルミパイプ):-107dBm

ということで、実際の受信結果は良い順に(2) → (1) → (3)となりました。聴感上の了解度でもはっきり差が出ます。試しに、信号が強い割に変調が浅くて聞き取りにくいAIR Shillong局(4970kHz)を受信してみると、(2)が最も聞き取りやすいです。
ビニール線とアルミパイプの比較では、順当にアルミパイプが良くなりましたが、三角形と正方形の比較では、予想に反して三角形のほうが良い結果となりました。結果だけから言うと、今回は面積の大小よりもインダクタンスの大小のほうが支配的だった、という結論になりそうです。何か計算に入っていない要素があるのかもしれません。
アンテナの世界は理論と実際が合わないことが多いそうなので、一筋縄ではいかないです。
DSC_0069_.jpg
正方形ループにはちょっと期待していましたが、結果はダメでしたね。これで、今のところ三角形ループが最良とわかったので返り咲きとなりました。また別の次の一手を考えることにします。
[今後の予定]
・100円ショップの材料で円形ループエレメントを作る(現在進行中)
・ループエレメントの並列化(構想計画中)
・同軸ケーブルを使ったシールドループエレメント(構想計画中)
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